最近ではめっきり知名度の無くなった経師屋(きょうじや)という呼び名ですが、
もともと和紙を使ったふすまや障子、美術品や調度品として用いられる掛け軸や屏風を製作する職業の人々を経師(きょうじ)、または表具師(ひょうぐし)さんと呼んでいました。
経師屋(きょうじや)という呼び名は、八百屋さんや魚屋さんと同じように、親しみのこもった呼び名として昔は定着していたようです。
経師屋は、襖や障子、掛け軸などの古いものだけではなく、現代の室内に貼られている洋風の壁紙は、もともと貼る仕事に長けていた経師屋さんが主力となり、始めたと聞いています。
現在では、経師屋さんもお店によって強み・主力が異なり、掛け軸等の美術品を請け負う経師屋さん、壁紙等の内装を主に請け負う経師屋さんなど、たくさんに枝分かれしているのがおおまかな現状です。
わたしは、「経師屋さん」と、親しみをこめて呼んでくださるお客様の雰囲気が好きで、「八百屋さん」「魚屋さん」などと同じように一般生活の中でなじみのある呼び名に戻せたらいいなという思いから、「経師屋 内田」と言わせていただいております。
厚生労働大臣が指定した試験を合格した壁紙張替えの壁装技能士1級と、ふすま障子張替えの表装技能士1級を持った職人がお伺いいたします。
施工する職人が直接お打合せにお伺いするので、特に壁紙張替えや床の張替えのお値段は、ネット検索上位大手ホームページや町の大型ホームセンターよりもお安くご提供できます。
お客様にとってご不明な点に対してしっかりとした説明をすることができるのも当店の特長です。
※ 障子・ふすまの激安売り(1000円台)をうたっているホームページにはかないません。
厚生労働大臣認定の国家資格です。1級合格のためには、指定の当該実務経験年数が必要なほか、実技試験と筆記試験を受験しなければなりません。
1級合格は、材料の扱い方、貼り方など、一定レベル以上の技術を持っていることを国が証明するというものです。大手ゼネコン建設会社では、1級取得を必須にしているところもあるそうです。
言い方を変えると、合格は普段の仕事の姿勢や仕上がりの良し悪しと直結していると思います。
1級を持っていなければ、腕が悪いとも言い切れず、腕の良い職人さんもいらっしゃいます。ただ、それはごく僅かな人数です。
お客様に知ってほしい壁装・ふすま業界の現状として、雑で安価な仕事ばかりしている人が少なからず存在します。そういう方々はまずもって当資格に興味がありません。仕事をすること自体には免許は必要ありませんが、お客様にとっては職人を選ぶひとつの判断材料として、1級の技能士資格は大きな判断材料になると思います。(1級を持ったからこそ、将来にわたって、不断の努力が必要ですが。。)
もしも、お客様と当店とがご縁が無かった場合、きっと近くに1級を持ち、熱意のある職人さんがいらっしゃると思いますので、そういう職人さんをお探しいただければなと思っています。いい職人を通して、お客様のお部屋の’しつらえ’がより質のいいものになるといいなと考えています。
当店ももちろんがんばります。
参考リンク
技のとびら 技能検定制度にかかわるポータルサイト http://www.waza.javada.or.jp/
技能検定のご案内 中央職業能力開発協会 http://www.javada.or.jp/jigyou/gino/giken.html
壁装の実技試験内容
下地パテ、袋張り、紙壁紙上張り、布クロス上張り、ビニールクロス(柄)上張り、、などを、4時間ほどの時間内に指定寸法どおりに貼り終えるというもの。
ふすまや掛け軸などの表装の実技試験
表装裂の裏打ち、本紙の裏打ち、襖骨のカンナがけ、袋張り、へりとり、トメのふち打ち、上張り、、などを4時間ほどの時間内に指定寸法どおりに完成させるというもの。合格率が非常に低く、年度によって合格者0人であることも。緊張し、震える試験です。普段から仕事を通してできていないと、まず合格することができない厳しい試験です。合格判定はすでに1級に合格した職人や、都のマイスター、さらには伝統工芸士に認定された方までが審査員を務め、厳しく判定されます。
経師屋 内田 を主催する私、内田幸夫は、東京日本橋浜町の内田表具店にて生まれ、3代以上続く生粋の江戸っ子です。08年に同内田表具店に入店、その後、若手経師屋の中でも都内で勢いのある神山表具(大田区西六郷)にて修業・研鑽を積ませていただき、15年4月に「経師屋 内田」として独立。富岡八幡宮(八幡様)のある下町門前仲町のお隣・木場(イトーヨーカドー徒歩5分)を拠点としたのち、現在は東京スカイツリーそば、墨田区八広に拠点を構え、関東各地にて、ふすま・障子・壁紙等内装施工の仕事に従事しております。都内23区および、区外、千葉・埼玉・神奈川どこへでも喜んでお伺いいたします!
※ 現在、内田表具店のお仕事とは独立しており、仕事の請負等は一切行っておりません。
※ 当店住所にご来店いただく場合は、事前にご連絡をお願いいたします。
お客様よりお値引きの打診を受けることがございます。
予算が無いからまけて欲しい、というお話をお聞きする場合がございますが、その理由だけでは100パーセントお断りをしております。
うちより安いところはほかにもありますので、お願いですのでそちらにご連絡ください。
ただし、お客様から「ご交渉」をいただいて、お値引きをさせていただいたこともあります。ぜひ、まけてやらぁ!と思わせる交渉術を楽しみにしております。
インターネットで検索をすると、当店の値段設定よりも安い値段がいくつも出てきます。
安いところをお選びいただくのは、お客様のご判断ですので構いません。ですが、この業界で仕事をしていると、安さを優先したがために、お客様が実際に遭遇した不具合を多くお伺いすることがあります。自身もまれにそういったお店が張替えし終わった現場に行くことがあり、クオリティの「圧倒的な」低さに驚くことがあります。
よくあるのが、圧倒的に技術が無い人が来る、という点です。繰り返します、圧倒的に技術が無いのです。
インターネットでお店選びをするにあたって一番いけないと思うのが、誰が施工するかが分かりにくい(分からない)お店に、張替えの注文をすることです。営業のお姉さん・お兄さんの顔写真と名前はあっても、職人の写真・名前が無い。「当社の職人が施工します」、でも写真も名前も無い。それっぽい顔写真はある。
大きな隙間だらけの仕上がり
日本人ではない職人(?)が来た。
連絡のレスポンス(反応)が悪く、入金したのになかなか仕事をしてくれない。
タバコを吸われて臭くなってしまった。
大人の背の高さ壁一面貼るのに、3人がかり(ひとりで十分)、しかも貼り終えられない。
不安を煽ってしまい恐縮ですが、実際のお客様の失敗談です。それを聞くたびに、心が痛みます。きちんと張替えをするっていうのは、やっぱり大変です。貼るのは簡単そうに見えますが、骨が折れます。
お仕事内容としては、誰でもこの仕事を始めることができます。道具もまともに揃っていない、貼る技術が備わっていない。そんな方達が、実は少なくないんです。
安いところは、安いなりの理由があります。
当方の業界には、自分よりも頑張っている方、努力している方はたくさんいらっしゃいます。先に紹介させていただいた国家検定も、たくさんの方が受けて合格しています。当店をお選びいただかなくても構いませんので、なんとかそういう方を探していただけませんでしょうか。ネットよりは確実に張替え料金高いんですが、それがこの業界の適正価格かと思います。
お客様の満足度も違うかと思います。
安くても注文しさえすれば、綺麗なものが仕上がってくる、というのはこの業界、大きな認識の誤りです。
どうぞ、お客様にとって、良いご縁がありますよう。最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
千葉県市川市のお客様より、インクジェットふすま紙によるお張替えを承りました。インクジェットふすま紙はお客様からのご支給品でした。合わせてインクジェット壁紙によるお張替えも承りました。このたびはご注文、ありがとうございました。
京からかみの丸二様より、一般のお客様宅向けのふすま制作(張り)を承りました。
東京都内の一般のお客様から、ふすまのお張替えを承りました。どのお部屋も腰下模様の入った柄をお選びいただきました。
戸襖の板ガラスが割れていたため、追加でガラスの交換も承り、雲竜障子柄のワーロンプレートをお選びいただきました。
重要無形文化財にも指定された「本美濃紙」、千鳥張りによる障子のお張替えを承りました。お張替え当時は、たまたま当店に紙のご用意があったため、すぐにお張替えの段取りとなりましたが、稀に枚数をすぐにご用意できない場合もございます。
行灯のお張替えも承りました。このたびはご注文を賜り、ありがとうございました。
参考価格:本美濃紙使用、写真内すべてお張り替え、骨掃除洗浄、9万円前後〜(施行費・材料費・出張費など)
足立区内のホテルにて、障子のお張り替え、ワーロンシート施工のご注文を承りました。
ワーロンシートは、和紙を塩化ビニール素材でラッピングした商品で、和紙の意匠性を損なうことなく、かつ、破れに強い商品です。
触った感触はざらっとしたプラスチックな感じです。
今回使用したのは、ワーロンシートのラインナップのひとつで、工芸和紙のシリーズ。太い天然の靭皮繊維を多用している雰囲気のあるシートです。
ほとんどのお部屋の障子のお張り替えを承りました。
ご宿泊のお客様もいらっしゃるため、スタッフの方に確認しながら、ホテルの駐車場で張り替えをさせていただきました。
東京都台東区根岸のお客様宅の雪見障子に、1マスずつ市松張りで、美濃紙と小川和紙を張るお仕事を承りました。
東京都墨田区八広、正覚寺様より、障子・襖お張り替えのご注文を承りました。本殿・客殿・お住まい、とひととおりご注文でした。このたびは本当にありがとうございました。
東京都台東区内、年代感のある日本家屋のお手洗いのクッションフロア、張替え工事を承りました。サンゲツのウォルナット調のクッションフロアでシックでマットに仕上がりました。いつもありがとうございます。
神奈川県鎌倉市岡本、大船駅そばの店舗にて、ウッドタイル、フロアタイル、ソフト巾木施工工事でした。クロス工事もありました。施工前、モルタル塗りの床にはひび割れや欠損が見受けられたため、アースシールというセメントで床を平滑にしてから、ウッドタイルとフロアタイルを施工しました。写真の花柄の四角いフロアタイルは、東リのフロアタイル、ロイヤルストーンルミナスです。フロアタイルの四角の半分が花柄で、2枚を向かい合わせで並べる、というご指定でした。透明感、存在感のある柄で、とても綺麗です。
東京都台東区浅草の路面店舗にて、内装一式張替えを承りました。小上がりの奥には、90cm x 45cmの大きなフロアタイルを市松貼りに。手前のフロア・続くお手洗いにはウッドタイルを施工しています。エントランス土間部分は別途長尺シートを施工。小上がりにはタイヤのついた金物を取り付け、玄関土間には黒い見切り金物も取り付けています。
ソフト巾木も施工。
その他、壁紙張替え、玄関扉・トイレ扉のダイノック施工も行いました。
千葉県中国分の新築住宅にて、和室に貼られた白い壁紙を剥がし、インクジェット壁紙を貼らせていただくお仕事でした。
インクジェット壁紙は、お客様ご自身がインターネットでご購入いただいたものでした。
午前中から始めて、お昼過ぎくらいには終了しました。
上下の寸法に1センチほどしか壁紙の「遊び」が無かったため、なかなかぎりぎりの施工でした。仕上がってよかったです。
龍の拡大写真、真ん中あたりに壁紙の継ぎ目があります。
エアコンは取り外さずに、施工致しました。
東京都台東区浅草のオフィス、壁紙張り替え工事を承りました。古い建物であるため、いたるところに、クラック(ひび)が散見されました。下地直しから始め、天井にはクラックに強め・粘りのある壁紙を施工させていただきました。壁紙には厚さがあり、薄いもの・厚みのあるもの、いろいろです。張り替え工事の場合は厚みのあるもの、耐クラックなどの機能性のある壁紙からお選びいただくのが、綺麗が持続する選択肢でもあります。
黄色い壁紙は、入り口すぐの壁なので、アクセントに。ほかの壁は、TOKIWAの白い石目調の機能性(消臭・耐クラック・表面強化)の壁紙を貼らせていただきました。
お客様自身でカウンターや天井壁間の廻り縁に塗装され、そのあとに壁紙施工でした。
大変お世話になっている設計士様からのご依頼で、新横浜の店舗物件に新しくカウンターが作られ、そのカウンターまわりや垂れ壁などに、壁紙を施工してまいりました。白い清潔感のあるレンガ柄は、撤収の際に、たまたま店舗前を通り過ぎた女性の方々にも好印象だったようです。全ての壁紙は、TOKIWAのマッスルウォールからお選びいただきました。柄物の壁紙ですが、比較的引っかき傷などにも強いです。
東京都足立区内マンションの一室、室内扉の穴をパテで補修し、シートを施工しました。別日お打ち合わせ時に、下地パテを1回入れさせていただいたおかげで、施工当日は仕上げパテから始めることができ、お昼過ぎくらいには作業が終了しました。同じ色柄のシートがなかったため、廊下に面するほかの扉もシート施工させていただきました。統一感が出て、お客様にもご満足いただき、とても有難いお仕事でした。
参考価格:1面4万円前後〜(施行費・材料費・出張費)
東京都墨田区錦糸町にある、ショッピングセンターオリナス裏のタワーマンション、ブリリアタワー東京内の一室。洗面所の小さな扉建具の下端が、ぶくぶくと膨らんでしまっているというお困りのご依頼でした。(遠目の写真ですみません)洗面台下の扉一式を事務所作業場に持ち帰り、膨らんだ部分を除去したり、パテで固めたりなどし、既存シートも剥がし、新しいシートを貼り直しました。新しいシートを、下端で巻くように施工したので、今後は洗面所や隣接するお風呂場の水分で、同じように扉が痛んでしまうリスクも減らしながらの施工でした。
同様の症状にお困りのお客様が多々いらっしゃいます。是非一度ご連絡くださいませ。
参考価格:5万円前後〜(施行費・材料費・出張費)
東京都品川区荏原の賃貸アパート面と一室、少し年数の経ったグレーの建具に、新しく白系ウォルナット調のシートを貼るお仕事でした。清潔感のある木目柄。施工完了から早くにご入居者様が決まったとメールでご連絡いただいたのがとても嬉しかったです。今回はこれで3回目のご依頼でした。いつもありがとうございます。
キッチンの扉建具、廊下と洋室の間仕切り建具にも新しくシートを施工させていただきました。
施工は現地にて。朝から、お夕飯の時間くらいに終了しました。
2016年5月21日。埼玉県東松山市の、箭弓稲荷神社1300年祈年祭において、大型御朱印を押すための、巨大掛け軸作りを担当しました。二三版の細川紙をついで、肌裏増裏上裏すべて細川紙。1ヶ月ほどの制作期間でした。